自分が世界ではなく世界が自分なのだ


佐々木 功(平成5年度1次隊 タンザニア・理数科教師)

第三弾:

ヘビについて

 タンダニア人はヘビをひどく嫌う。それはコブラとかにかまれて時々死人がでるからだと思う。ヘビを見つけたら探し出して殺す。ヘビ,トカゲ,イヌ,サルとかは食べない。そのくせ人には聞くけれど,つまりお前はイヌをたべるかと?等。

 彼等の食生活が貧しい大きな理由は工夫が足りないのと偏見(固定観念)が強すぎるように思う。しかし隣のザイール人はなんでも(人までも)食べるそうだ。ソコイネ大学と共同研究していた京都大学のアフリカ研の人から聞いた話だが,ジャングルの中をピグミーと歩いてそうな。その時グリーンコブラと遭遇したそうな。そのピグミーはその辺にある木や石をてあたり次第ぶつけて捕まえとしたそうな。それが数十分も続く真剣なものだったそうな。よっぽど食べたかったんやろなー。でも結局は捕まえられんかったんやと。私もヘビはあまり好きではないので,その時は別段何とも思わず聞いていたけれど。しかし中国でヘビ料理を食べてからは,グリーンコブラつうのはどんな味がするのかなと考えながらその話を思い出した。

 約3年前に初めて仕事で中国に行きだして,延べ1年間ぐらい中国で過ごした事になるがヘビ料理を食べたのはごく最近の事である。それは98年11月に中国出張が初めての新任のボスと広州に行ったとき,少し驚かしてあげようと思いヘビ料理を注文したら,なんとその美味しいこと。ふたりとも喜んで残さず食べてしまった。別段私どもの食感覚が異常なのではない事を言っておきたい。ちなみに私のボスは13年間ヨーロッパに駐在していたせいか,頭からつま先までブランドで統一されている人である。私がこのヘビ料理はへたな日本のウナギの蒲焼きより美味しいといったら,すかさず銀座のなんとかの蒲焼きは美味しいよと言うような人である。以前はヘビを見るのもあまり好きではなかったが,このヘビ料理を食べてからヘビを見る目が変わってしまった。つまりヘビを見るとどのヘビが美味しいのかなと思いながら見るようになったのである。広州のレストランには何種類ものヘビ,猿,やぎなどが入り口に置かれている。以前は,そう言う光景を見ると多少憐憫の情も現れて来たけれど,最近は全く魚や野菜同様単なる食材として見るようになった。そして改めて食は文化だと言う事を体で覚えた次第であった。

青いバナナ

 タンザニアに着いてまだ2週間も経っていない頃に現地セミナーを受けていた。毎日の現地食でより早く現地に適応する事が計られた(?)が,その結果としてほとんどの者がお腹の不調を訴えていた(日本で体験するゲリとか言うレベルではない)。

 それで現地食よりはバナナでも食べた方が良いかなと思いマーケットに買い出しに行った。別段ボラレル事もなく安く(普通に)買う事ができたのだが,その途中で食べてみてビックリ。不味くて食べれないのだ。その時,タンザニアはバナナも不味いのかと正直思った。現地スタッフに話した所それは単なる料理用のバナナであったのだ。そのバナナが料理用であるとわかる前に,ある女性隊員とその話をしたら,彼女はそれは食べられるのだと頑なに主張するのであった。しかしその彼女が以前食べた青いバナナと我々が買った青いバナナが同じだと言う根拠はどこにあるんだろう?と思いつつも。そのような女性隊員の主張(論理を超越)はその後も聞かされる運命となったが,今でも不思議とその青いバナナと女性隊員の事が記憶に残っている。

 

 


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