ん?ムダムダ・ミシュラン


スリランカ・カレーで元気な夏を! 

 「カレー」は、日本化したエスニック料理の一つであり、最も日本の食卓で親しまれている料理。異国の地で「カレー」を注文し、運ばれてきた「カレー」は全く日本のカレーとは違ったものだったという話しはよく聞く。これは私達が食べ慣れている「カレー」が、インドからイギリスそしてフランスを経由しその間で各国の料理文化を取り入れながら変化してきた「カレー」であるということの証明であるともいえる。

 今回は、そうしたカレーの本場インド大陸から流れ出た涙の滴のような国、スリランカの料理店「レストラン294」を紹介しよう。

 

 294では、「森の精」と呼ばれるスパイスやハーブをたっぷり組み合わせたカレーを五感で味わうことができる。温暖化を感じさせる今年のアツイ夏、これを食べれば元気に楽しく乗り切れるかもしれない。中でも、カレーセレクト(¥2、500)は銀のトレーの上に贅沢なカレーの世界が繰り広げられ、スリランカの王侯貴族にでもなったような気分になることうけあい。特にスリランカ人でも「辛い」という現地の辛さコースを頼めば、その気分は長い間忘れることのできない刺激的な記憶となって残ることは確実。既に辛みの感覚が麻痺している人は、スリランカ人の貴族のごとく人差し指と中指、そして親指をうまく動かしながらカレーとの時間をゆったりと過ごすことが可能だ。しかし、普通の感覚をもつ人は特にその唇が、口紅を必要としないほど真っ赤になってはれあがる。カレーの味を確認するより前に、いかに、スパイスが身体に与える新陳代謝の促進力が強いかを身をもって感じるだろう。また、なぜだか「デビル●●」と名付けられた非常に辛い料理もある。「森の精」と呼ばれるスパイスやハーブも、組み合わせや量によっては悪魔となるということだろうか。

 こうした「カレー」の中心的な役割を演じるのはチリペッパー(唐辛子)だが、このスパイスはコロンブスが15世紀末アメリカ大陸で見つけ、16世紀になってポルトガル人によってインドへ伝えられた。「カレー」は異国のスパイスのもつ辛みとその効用を取り入れながら、作り上げられてきた異種混淆的なダイナミックな料理といえるだろう。

 ちなみに、週末(不定期)に行われるジャズライブは、スリランカの旗や調度品が醸し出すアジアンテイストな空間に、ひと味違った雰囲気をこのレストランに加味することに成功している。「スパイスの遙かな旅を満喫して下さい」という、レストラン294の欠かせないスパイスとなっているようだ。

 口の中で異文化が踊り出す「カレー」。この夏、最高の新陳代謝を貴方に。(C) 


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